米国フードデリバリーの再編進む。DoorDash、決済のSquareから高級フードデリバリーのCaviarを買収

DoorDashは全米で躍進するフードデリバリーのスタートアップであり、Uber Eats, Grub Hubに次ぐ勢力として知られている。Y Combinator出身の彼らはその技術力を背景に西海岸地域で勢力を広げ、全米展開を果たしている。同社はライバルであるCaviarを4.1億ドルで買収することを発表した。

Caviarもまたフードデリバリー業界において高い知名度を誇るスタートアップである。多くのフードデリバリーがファストフードを中心とした、いわゆるQSR(クイック・サービス・レストラン)との提携に注力する中、Caviarはレストラン評価メディアのZAGATに載るような有名レストランにフォーカスし、グルメな消費者達の人気を集めた。例えば、ニューヨークにあるmomofuku(ミシュランにも掲載される人気のラーメンショップ)で、ランチタイムを外しても30分は行列に並ぶことになるが、Caviarに頼めば家でテレビを見ながら配送を待つことが出来る。配送料も高めだが、「並んでも食べたいあのレストラン」の味が手に入り、チップも払わなくていいなら我慢の範囲である。2013年にTwitter創業者のJack Dorsey が設立した決済プラットフォームのSquareに約9000万ドルで買収されているが、この6年で彼らの価値は5倍弱になったと言えるだろう。

DoorDashは、Dasherと呼ばれる配達員への給与支払方法が問題視されており(配達員個人がアプリ経由でもらったチップも含めてDoorDashがマージンをとっていたとされる)、同社は問題の支払い方法の改善を進めているが、まだ具体的には実現されていない。デリバリー業界のユニコーンと目される同社はこれまでに126億ドルを調達、孫正義氏のソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資したことでも知られる。

アメリカでは2014年ころから様々なフードデリバリーのスタートアップが勃興し、投資が加熱していた。2016年のUber Eats参戦から一気に利用が浸透して市場が拡大、熾烈なシェア争いが繰り広げられていたが、数年は各社の買収・合併が進み、市場再編の動きが見られている。


参考記事:
Eater(2019), The Future of Food Delivery Just Got Flatter,
https://www.eater.com/2019/8/1/20750912/doordash-buys-caviar-food-delivery-app-410-million
TechCrunch(2019), DoorDash is buying Caviar from Square in a deal worth $410 million, 
https://techcrunch.com/2019/08/01/doordash-is-buying-caviar-from-square/

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