アフターコロナとDX:消費のニューノーマルとDX

ー小売流通編

前回はマネジメントにポイントを置いてアフターコロナの変化を予測する仮説を立ててみた。今回は、小売流通、すなわちリテールの視点で同様の試みを行ってみようと思う。

1. ニューノーマルはウィズコロナではない

既に様々な記事や考察で語られているテーマであるが、コロナ禍以降の「ニューノーマル」における消費市場は確実に変化するだろう。ただ、多くの議論は、どうしてもコロナ渦中のパニック消費(もしくは買い控え)に争点が置かれすぎていると感じる。筆者は「緊急事態宣言明け」後、渋谷の街に久しぶりに出向いてみた。馴染みの飲食店はソーシャルディスタンスをキープし、お客の消毒をしっかり励行、当然全ての店員がマスクをつけて対応していた。店主と話したところ、来客数は最大でも解除前7割程度。席数を減らしているため、顧客回転数は明らかに下がっているという。また「宣言明け」のご祝儀来店も一週間程度のもので、この先このペースが続くなら、やはり厳しくなる、とため息を付いていた。確かに、小売飲食業は試練の時である。しかし、この状況は、程なく終わる。ワクチンが開発され、予防法も治療法が確立されれば、確実に終わる。ペストのときもスペイン風邪もそうだったように、いずれ誰もマスクをしなくなるし、ソーシャルディスタンスも取らなくなる。長くて数年、短ければ1年位で落ち着く、一過性の現象である。この一時的なインパクトはあまりに大きく、多くのビジネスが当座のキャッシュフローに四苦八苦しなければならないのは事実である。それでも、それは一時的なトンネルである。必ず、終わる。ニューノーマルとはウィズコロナが生んだ行動制約に耐えることではない、と筆者は考える。来店促進のアプリを作ったり、動画配信することがニューノーマルに対応する本質ではない。アフターコロナの消費者の気持ちの変化にどう対応するかである。

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