日本国内初となる、NFTアートの販売、流通に特化した美術館「NFT鳴門美術館」が10月13日、細田守監督アニメーション映画「竜とそばかすの姫」のNFT作品計11点を、世界最大手のNFTマーケットプレイス「OpenSea」を通じて約5000万円で落札したと発表した*1。
引用:PRTIMES(2021)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000085855.html, NFT鳴門美術館
NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)とは、「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」である。ブロックチェーン技術を活用することで、デジタルデータに唯一性が付与され、資産的価値を生み出すことができる。NFT技術によって唯一無二の資産価値がデジタルアートの世界に生まれ、新たな売買市場を生み出す可能性が注目を浴びている。最近では日本の小学3年生が描いたピクセルアートが、OpenSeaを通じて約240万円で落札され話題となった*2。
NFT鳴門美術館は、日本国内における美術品・アート作品のNFT化の普及と発展を目指した施設だ。作品の展示だけではなく、アート作品に関するNFTの発行、審査、販売、流通が可能な日本唯一の美術館である(2021年10月12日現在)。
同館が今回入手したのは、映画「竜とそばかすの姫」がファッションブランド「ANREALAGE(アンリアエイジ)」とコラボし、今年9月、2022年春夏パリコレクションで発表したNFT作品、そして、同ブランドのデジタルルック10作品だ。同映画は2021年7月に公開され、現在までに観客動員数451万人、興行収入62.7億円を達成した人気作品である。NFT鳴門美術館では、落札したNFTコレクション及び、実際にパリコレクションで披露したモデル着用のコレクションルックを2022年春に展示予定としている。
引用:PRTIMES(2021)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000085855.html, NFT鳴門美術館
世界中でブームを巻き起こしているNFTアートだが、日本国内でもその市場は活性化してきている。今回、人気作品が落札されたことで、より広い層でNFTアートへの関心が高まってくると予想される。今後も業界の動向に注目したい。