アウトドア販売大手のREI, 注文管理に人工知能を活用
アウトドア販売大手のREIはIBMのOrder Optimizerをサプライチェーン用に展開開始。このツールは、商品利益や配送スピード、フルフィルメントコストや、全155店舗と3流通センターに所在する在庫の引き当てなど、REIの様々なビジネスゴールに寄与する因子をAIを用いて発見する。 同社はこれまで在庫管理データの統合を進めてきたが、オンラインで買い物客がアクセスできる在庫は限られており、年間80万件のチャンスロスがあったとされる。
IBMの発表によると、REIは2年前にOrder Optimizerを導入、導入後初年度に年間売上が100万ドル増加したとしている*1。REIは同システムによって、店舗を含めた全体在庫の最適化を図ることができ、オンライン注文のチャンスロス削減ともに配送コストの削減を両立させる事が可能になった。 例えば、年に3回ある販売ピーク(冬、夏、年末商戦)に合わせて、地域によって異なる売れ筋商品の最適な在庫配置を行い、クリアランス開始中の地域店舗があれば、同店舗の在庫処理を優先することで、在庫入れ替えスペースと利益の最適化を可能にする。これらの複雑な計算と最適解の発見は通常のルールベース設定だけでは不可能であり、全在庫の種類や配置、顧客の購買傾向(シーズナリティ、居住地域なども含む)、などをAIに処理させることで実現した、としている。 REIはシアトルを本店とする全米最大規模のアウトドアグッズの専門ショップで、1938年創業の老舗。創業当初はワシントン州のレクリエーション向け盛況組織として発足した。現在は全米各都市に展開し、アメリカで最も有名なアウトドア製品販売展の一つ。2018年には年間24億ドルを売り上げている。正式名称はRecreational Equipment, Inc.。2000年には東京都町田市のショッピングモールに出店したが1年で撤退している。
出典:
*1 IBM.com(2019), Does my fulfillment operation really need AI?, retrieved from https://www.ibm.com/blogs/watson-customer-engagement/2019/05/20/does-my-fulfillment-operations-really-need-ai/
参考情報:
DigitalCommerce360.com(2019), REI uses artificial intelligence for order management, retrieved from https://www.digitalcommerce360.com/2019/03/11/rei-uses-artificial-intelligence-for-order-management/

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