もう一つのTesla、LucidがNASDAQ上場へ。新車予約も好調

2021年はあらためてEV界隈が賑わっている。その理由の一つは、かねてより注目されていたLucid Motorsが7月に上場を果たしたこと。そして、初号機となるAirシリーズの具体的な性能がどんどん明らかになっていっているからだ。

Lucid Motorsはいろいろとユニークな企業である。まず、一つも商品をリリースしていないのに上場を果たしてしまったこと。そのからくりは、先に上場した特別買収目的会社(SPAC)にLucidが買収されるかたちで上場企業になったことにある。このSPACの仕組みは以前からあるが、Teslaのライバルとも目されるビッグネームのLucidが採用したことで大きな話題を集めた*1   。

もう一つは、LucidのCEO兼CTOのPeter RawlinsonがTeslaの元VPで、同社のフラッグシップモデル、Type Sのチーフエンジニアであったこと。そして、このLucid Motorsが発表されたAirシリーズの各種性能を表す数値が、耳を疑うほど衝撃的だったからである。

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2020年の発表から約1年後、初号機にしてフラッグシップとなるLucid Airは、当初の1タイプから4種類に幅を広げた。その最上位機種 Dream Editionは最高馬力なんと1111馬力で航続距離471マイル(約758km)。そして、この9月に発表された航続距離重視のモデルGrand Touringの航続距離は516マイル(約830km)であり、これまで最長記録を誇ったTesla Model Sロングレンジの405マイル(約651km)を大幅に更新している*2。

最高価格はDream Editionの16.9万ドル(約1860万円)、最低でも7.74万ドル(約850万円)という高級路線だが、そもそもLucidはポスト・ラグジュアリーを標榜し、次世代の高級車という概念を作り出そうとしている。彼らにしてみれば、Teslaは高級車というわけではない、CEOのローリンソン氏に言わせれば、競合となるのはポルシェやメルセデス、BMWであり、テスラとは競合しないという。

Lucidは既に予約販売を開始しているが、7月の上場時に1万1000台の予約受注を突破、最上位機種のDream Editionはすでに完売である。日本上陸はまだ未定だが、Teslaの対抗馬第一候補として熱い視線が世界から注がれている。

 

引用情報:
*1
Techcrunch(2021), Lucid Motors’ SPAC merger approved after executives issue plea to shareholders to vote, retrieved from
https://techcrunch.com/2021/07/23/lucid-motors-spac-merger-approved-after-executives-issue-plea-to-shareholders-to-vote/
*2
Techcrunch(2021), Lucid Air snags the longest range EV title, surpassing Tesla, retrieved from
https://techcrunch.com/2021/09/16/lucid-air-snags-the-longest-range-ev-title-surpassing-tesla/
*3
日経ビジネス(2021), 「次のテスラ」有力候補 米ルーシッドの知られざる実力 retrieved from
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00109/021000003/

参考情報:
Business Insider(2021), 航続距離の長い電気自動車トップ10[2021年], retrieved from
https://www.businessinsider.jp/post-239192
TopSpeed(2021), Lucid Air - INTERIOR - 2021 Lucid Air Interior, Exterior & Details, retrieved from
https://www.youtube.com/watch?v=VJmbz-jij4g
Lucid Motors(2021)
https://www.lucidmotors.com/

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